F.T.B.W.
by fuzuki-2009
The Milky Way - For Her Younger Brother
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sasanoha sarasara nokibani yureru
ohoshisama kirakira kingin sunago

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僕が一年で一番好きな日、七夕様について。
ちょっと長くて退屈な話だけれど出来得ればお付き合いの程。

母親がしばらくの間病気で入院していた時期があった。
冷酷な僕は見舞いにすら全く行かず。
その頃大学生だった僕は本当にクソみたいな人間だった。努力もしない癖にプライドと虚栄心だけは一人前。
見栄えを過剰に意識して、キャンパスでは正しい事を正しいと言うのではなく、学友を論破する事だけを目的に議論した。

そんな僕が何の気紛れか、ある日母親の見舞いに病院へと向かった。
もうすぐ七夕を迎えようかという蒸し暑い梅雨の晴れ間の日だった。

母親の病室へ向かう途中、小児病棟の前を通り掛かると笹に子供たちの短冊がたくさん吊るされていた。
僕はその頃、子供も嫌いだった。
今どきのガキどもはどんな生意気な願い事を書くのか見てやろう、と興味本位で近付いてみる。
きっと「ゲームソフトが欲しい。」とか「勉強しないでテストで百点が取れますように。」とかそんな類のものだろう、と。

そして僕は思い切り張り手を食らったような気持ちになった。
そこに書かれていた願い事は「歩けるようになりますように。」とか「教室でみんなと一緒に勉強ができますように。」とか「運動会で走れますように。」とか「鉛筆が持てるようになりますように。」とか。
誰もが普通に、当たり前のように出来る事ばかり。
こんな事を一番の幸せとして願う子供たちがたくさんいる。
当たり前の幸せに少し気付かせてくれたのは大嫌いな子供たちだった。

今、僕にはなかなか撮る機会がないけれど、子供を撮るのが凄く好きだ。
そしてこの時から少し子供たちを好きになってきた。応援したくなった。
まあ、僕が好きなのは思いやりのある素直な良い子だけで、生意気なクソガキは未だに嫌いだけれど(笑)。

病室からの帰り際、僕の口からは母親へ思いもよらない言葉が発せられていた。
「来週また来るからな。」

*付記の付記

「一年で一番好きな日が七夕様。」なーんて言っちゃうから乙女チックって言われちゃうんだろうなー(笑)。
本当は男の中の男、fuzukiさん(笑)。
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by fuzuki-2009 | 2012-07-01 22:14 | Hasselblad | Comments(0)
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